拘束お姫様 *番外編開始
星が煌めく夜空の下、彼女を乗せた魔法使いは、そのまま空を飛んで行き お城までシンデレラを連れて行く。
「ありがとうございます」
彼女は頬笑み、そして人間の姿へ戻った彼もまた 微笑んだ。
「楽しんでおいで、シンデレラ」
その言葉に 彼女は瞳を伏せる。
シンデレラにとっては、全てが初めてだった。
舞踏会へ行くのも、王子様と会う事も。
そんな彼女は 不安を隠せない。
「大丈夫、シンデレラ。 何も恐くはないよ。だから、そんな表情(カオ)をしていないで、笑顔を見せておくれ」
彼女を慰めるように、優しく 彼はシンデレラの頭を撫でる。
そんな彼の優しさに 自然と、彼女は微笑んでいた。