拘束お姫様 *番外編開始
君は愛を知らない、寂しき子。
( 人間なんて 皆穢れてる )
幼き頃に、心を歪ませた 哀れな子。
( 僕達は、似た者同士だね )
あの時、お互いの苦しみを分かりあえる君に出会えて、良かった。
( その紅い瞳、綺麗だね 黒猫さん )
シンデレラの優しき心に、僕は確かに想いを芽生えていたけれど、
「むかしから冷酷だったお前が、今は少しずつ 変わってきている。 それは、シンデレラのおかげだろう?」
僕たちは、似た者同士。
欲に塗れたこの世界に、絶望した 孤独な二人。
どちらかがこの絶望から救われるのなら、僕は 君が救われてほしいと、望む。
だから、幾年もの間 愛を知らなかった君が救われるのならば、
「これからも、お前は彼女の傍にいて、そして 幸せになるべきだよ」
僕は躊躇いなく シンデレラに対するこの想いを、消そう。