拘束お姫様 *番外編開始



( 君も一人なのかい )


「そんな時だよ、ウィズと僕が出会ったのは」


漆黒の髪に、紅い瞳。
魔法使いと出会ったのは、彼が初めてだった。

( 僕たちは、似た者同士だね )

彼も独りぼっちで、また僕と同じように、心を歪ませていた。



「……歪んだ心を持った僕は、決して 誰かを幸せにする事なんて出来やしない。 無垢な心を持つ君を、傷付け 悲しませてしまうだけ」


「――だから、あたしを離れさせようとしたんですか」


あぁ、そうだよ。と彼は言う。


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