拘束お姫様 *番外編開始
♯ 1
「あら何、その汚い服は。 そんな格好で、私(わたくし)に近づかないでちょうだい」
毎日のように吐き捨てられる そんな言葉に、
「申し訳ございません」
すでに 慣れてしまった日常生活。
「私の大切なドレスに 汚い埃がついてしまったら、許さないわよ」
彼女が手に持っている 綺麗なドレスに、少女は気付く。
「お姉さま、そのドレスは一体・・・・」
「ふふっ、可愛らしいでしょう? お母様に買っていただいたのよ」
彼女は大きな鏡の前で ドレスを自分にあてる。
「あぁ、まさしく私にピッタリの物だわ」
鏡に映る自分を見つめ 彼女はうっとりとしている。
そんな彼女の様子に、
「………ドレスが、可哀想」
少女は 小さく言葉を零した。