拘束お姫様 *番外編開始
みんな 彼に気付いて欲しいがために、 己を磨き上げているのに。
「・・・・・最低な、王子様ですね」
“王子”など関係なく、シンデレラは彼を睨み付ける。
「その表情(かお)、いいね。 気に入った」
けれど彼は怒るどころか、むしろ面白そうに 笑った。
アンタのこと 欲しくなったよ
囁かれたその言葉に、身の毛がよだつ。
彼女はすぐに掴まれている腕を振り払い、ホールから飛び出した。