拘束お姫様 *番外編開始
( ごめんよ、シンデレラ )
あの日、彼は―――お父様はただそれだけを言い残して、
次の日の朝には、あたしの前から姿を消していた。
唯一の味方を失ったあたしは まだ幼くて、
( や、やめて―――!! )
お姉様達から受ける 酷い仕打ちを、逃げる事も出来ず、一人で受け止めるしかなかった。
( あなたが幸せになるのは、嫌なの )
決して あたしが誰かと恋をする事がないように、
消える事のない傷痕を、背中につけて そして彼女達は嘲笑った。
( これであなたはもう――・・・ )
「―――――ッ!!」
ガバッと、彼女は勢いよくベッドから起き上がる。
乱れる息を 必死に元に戻そうと、何度も何度も 深く呼吸をする。