拘束お姫様 *番外編開始
「今更、 過去の夢を見るなんて…」
それだけ “あの日”の事を、恐れているのだろう。
「どうしたんだい」
「っ、」
一体いつ、彼は入ってきたのだろうか。
その声に気付いた時には、すでに王子は目の前にいた。
「・・・・・・別に、なにもありません」
彼に、あの傷痕を知られる訳にはいかない。
それに、その偽りを被った頬笑みをする彼は どうせ 聞きたい という興味すらないだろう。