拘束お姫様 *番外編開始



「何をしているんだい」


そう訊くと、


「お、王子様ッ!」


メイド達の声は、震えていた。


彼が舞踏会で選んだ女性、つまり次期妃になるであろう人に、メイドの仕事をさせてしまっているのだ。

メイド達は顔を真っ青にさせる。


「メイドさん達の仕事を、手伝っていたんです」


顔を真っ青にさせている彼女たちとは裏腹に、サラリと シンデレラはそう言った。


「何か悪い事でも?」


当の本人は、メイドの手伝いをしていることを 何も悪いとは思っていなかった。
つまり、それだけ自分が低い立場であるのだと 思っているのだ。



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