拘束お姫様 *番外編開始
「そういえば・・・・、お姉様は、どこに行かれるんですか?」
淡々と 彼女のメイクを進めて行く中で、シンデレラはようやく、疑問に思う。
「もちろん、舞踏会に決まってるじゃない」
その言葉に、少女は思わず手を止める。
「舞踏会は、ついこないだ行われたばかりですが」
「いい人が見つからなかったって事でしょう。 最愛の人が見つかるまで、舞踏会は何度でも行われるのよ」
するとお姉様は ため息を零して、
「まったく、王子様も 早く私を選べばいいものを・・・」
そんなことを呟いた。
たとえ 何百回と舞踏会が行われようと、
あなたは 絶対に選ばれないでしょうね。
そう言ってしまいたかった言葉を、 シンデレラは必死に飲み込んだ。