拘束お姫様 *番外編開始
着替えるためにあるその部屋には、大きな鏡が 壁に掛けられていた。
「こんなもの・・・・見せられないもの」
白い肌に不似合いな、その傷痕。
この傷を見られてしまえば、貴族達は嘲笑い、庶民の人は 同情するかのような瞳をする。
決して 誰にも好かれる事はない。
質素なワンピースを手に取り、彼女はそそくさとそれを着、その傷痕を隠した。
「もし王子様が、この傷痕を知れば・・・・彼もきっと、貴族同様 嘲笑うかもしれない」
それだけは、どうしてもイヤだった。