拘束お姫様 *番外編開始



「 ? 」


ふと彼女は、自分の胸に手を当てる。


「どうされたのですか?」

そんなシンデレラの様子に、メイド達も不思議に思う。



「・・・・・何故か、此処が痛むんです」


それはまるで、チクリ と針で刺されたような痛みが、心を襲っていた。

けれど彼女は、それがどうしてなのかが分からない。



「どうしてなんでしょう・・・・」


そんな健気な彼女に、メイド達は心を痛めた。


「お姫様、私達は いつまでも、お姫様の味方ですわ」


「噂なんて、気になさらないでください」


恋愛がなかった彼女にとって、心が痛む理由も、まだ分からない。



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