拘束お姫様 *番外編開始
「・・・・・お前の考えている事が、まったく分からない」
「別に、知ってもらおうとは思っていないよ」
王子は冷やかに、笑う。
「お前の役目は、一番最後だ。 それまで、僕の邪魔をするな」
ウィズはその言葉の意味が理解できなかった。
「役目」だと言われても、彼は何も知らない。
「どういう意味なんだ」
「……それはまだ秘密だよ。 もし言ってしまえば、お前が彼女に漏らしてしまう可能性が出るからね」
王子は決して、彼に教える気はないようだ。
「・・・・何を考えているのかは知らないが、これ以上彼女を悲しませるのなら 許さない。僕はまだ、彼女を諦めていない」
クスクスと、王子は笑う。
「あぁもちろん、わかっているさ」
それは彼女を悲しませないという事に対してなのか、はたまた ウィズが未だ彼女に想いを寄せているという事に対してなのかは、分からなかった。