拘束お姫様 *番外編開始
「残念だけど、シンデレラは何も言っていない」
彼女は、自分の事を何も話そうとはしない。
それはきっと、彼女自身が“奴隷”である事を知られたくなかったため。
「で、では何故、そのような事をおっしゃるのですか・・・・」
「愛しい愛しい娘なら、 奴隷の印なんて付けないだろう」
「――――ッ」
王子の言葉に アリシャスはもちろん、彼女の母親も 驚きを隠せなかった。
「どうして僕が、シンデレラの身元をすぐ掴めたと思う?」
彼女達二人にとって、その冷やかな微笑みが 恐ろしかった。