迷姫−戦国時代
揺れ動く世
時は少しばかり遡る
千紫より遥か西にある巨大な勢力を伸ばしている国がある
海と山々に接し環境にも恵まれ、恐ろしい程に伸びる戦力は目を見張るものだ
特にここ数年、数々の戦を越えてきたのが・・・
「ここ浬張、全ての元凶だ」
馬に乗り蒼い装飾を纏った男は、その濃い藍色の瞳で国全体を見渡していた
「杉藤殿よ、城はもうすぐである。流石にそろそろ早くせねば楠木が煩くてのう」
杉藤の側に万助は現れれば「あー・・・楠木のおっさん短気だからな」と呟けば面倒くささげに手綱を引き馬をまた走らせた
「(・・・それに早く行かなければ後ろも煩いしな)」
後ろに側近である男が先程から僅かながらに眉がピクピクと動いてるのに気づいていた杉藤は、彼をこれ以上刺激しないためでもあった
流れて行く景色に目を通せば、農民達は楽しそうに田畑を耕しまた団子屋では大層繁盛しているようだった
全ての民の容姿は皆赤い髪と赤い色の瞳で肌はいかにも健康そうである。己の国とは正反対の色など昔から知ってるし見馴れているがやはり不思議なものだ
『・・・・・。・・・』
「・・・そうだな」
不意に聞こえた声に杉藤は同意すれば片目に手で覆えば口元をつり上げた
さてと、どんな記録が録れるかな
片目から手を退ければ、双方に映し出されたものはこの国の当主が住む
「フッ”烏山城”だ」
千紫より遥か西にある巨大な勢力を伸ばしている国がある
海と山々に接し環境にも恵まれ、恐ろしい程に伸びる戦力は目を見張るものだ
特にここ数年、数々の戦を越えてきたのが・・・
「ここ浬張、全ての元凶だ」
馬に乗り蒼い装飾を纏った男は、その濃い藍色の瞳で国全体を見渡していた
「杉藤殿よ、城はもうすぐである。流石にそろそろ早くせねば楠木が煩くてのう」
杉藤の側に万助は現れれば「あー・・・楠木のおっさん短気だからな」と呟けば面倒くささげに手綱を引き馬をまた走らせた
「(・・・それに早く行かなければ後ろも煩いしな)」
後ろに側近である男が先程から僅かながらに眉がピクピクと動いてるのに気づいていた杉藤は、彼をこれ以上刺激しないためでもあった
流れて行く景色に目を通せば、農民達は楽しそうに田畑を耕しまた団子屋では大層繁盛しているようだった
全ての民の容姿は皆赤い髪と赤い色の瞳で肌はいかにも健康そうである。己の国とは正反対の色など昔から知ってるし見馴れているがやはり不思議なものだ
『・・・・・。・・・』
「・・・そうだな」
不意に聞こえた声に杉藤は同意すれば片目に手で覆えば口元をつり上げた
さてと、どんな記録が録れるかな
片目から手を退ければ、双方に映し出されたものはこの国の当主が住む
「フッ”烏山城”だ」