迷姫−戦国時代
刀をぶつかり合いながらの男は
「見つかったと思ったらこんな状況・・・
助けに来ましたよ」

「浅波・・・!」
浅波と呼ばれた男と向かい合っている男は

「ほぅ、そなたも忍か。一体何処の忍だ?」

「応える必要はないな」
浅波はもう片方の手から素早くくないを持ち相手に隙を狙うが相手も素早く刀で塞ぎ煙玉を投げお互いの視界を防いだ
二人は煙の中でも戦っているのを分かった美羽は後ろにいた少年へ駆け付きその場からなるべく遠ざける様に肩を持った

「子供が一体何を・・・お前一体何者だ?」

「今は関係ない事です。貴方は黙って逃げるのです」
それから少年は大人しくなったので美羽は急いでそこから逃げ出した



二人は木々の中へと行ったのを確認した浅波は自分と互角な相手に
「悪いがあの少年はこちらが貰い承けた」

「フッ、好きにするがいい。だが忠告だ、覚えとけよ。俺は長年の勘でさっきの娘は早死にする族だ、成長したらさぞ栄えるだろうがな。それにいずれにせよこの国は何処の敵国に攻められるだろう。あんたは強い、この国で一生を終えるのは惜しい。どうだ、俺らの国へ来ないか?」

「フッ、余計なお世話だな。俺の主はあの方以外考えれん。それにあの娘は我々が絶対に死なせなどしない。そしてこの国もだ」

「(千紫の忍か・・・って事はさっきの娘は偉い身分か何かだな)そうか、残念だな。フッ、あの子供はお前にやる、精々長生きしろよ」

男は刀を納め後ろに跳び木に飛び乗り去って行った




浅波は周りを見渡した後、美羽達が逃げた方へと後を追った






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