迷姫−戦国時代
色彩ははっきりとした茶色の髪、翡翠色の瞳をし端正な顔、その顔からは何処か優しさが伝わり彼を色で表すなら瞳と同じ翡翠色
美羽は身体全ての神経を尖らせた
この世界の人は言葉は同じであれ、瞳や髪、肌などの色から何処の国の者かは一目瞭然なのだ
此処千紫の人々は髪は黒、時折薄い茶色。瞳は黒かまたは薄い茶色。美羽は父から受け継いだ髪、瞳とも薄い茶色で少し瞳に赤が混じっているが立派な千紫の国の者である
「御侍様の様な方が何故この様な場所にいらっしゃるのでございましょうか?」
青年はゆっくりと口に円を描き懐から何かを出した
それを口元に寄せ
―――♪〜♪♪〜〜♪〜〜〜
彼が奏でる横笛はとても美しく繊細で聞く者訪わず全てを魅力させる様な力でした
演奏が終わり
思わず聴き入ってしまった事に気づいた美羽は少し頬を染めた
青年は変わらずに円を描いた表情で
「某は数々の領地を行き来し旅している者。此処の桜花は某が出会った中で群を抜いた美しさである。某は緑儀(りょくぎ)。そなたの名、教えて下さらぬか?」
「私は由利と申します」
美羽は青年を疑う事もせずに答えていた
翡翠色の貴方との出会い
美羽は身体全ての神経を尖らせた
この世界の人は言葉は同じであれ、瞳や髪、肌などの色から何処の国の者かは一目瞭然なのだ
此処千紫の人々は髪は黒、時折薄い茶色。瞳は黒かまたは薄い茶色。美羽は父から受け継いだ髪、瞳とも薄い茶色で少し瞳に赤が混じっているが立派な千紫の国の者である
「御侍様の様な方が何故この様な場所にいらっしゃるのでございましょうか?」
青年はゆっくりと口に円を描き懐から何かを出した
それを口元に寄せ
―――♪〜♪♪〜〜♪〜〜〜
彼が奏でる横笛はとても美しく繊細で聞く者訪わず全てを魅力させる様な力でした
演奏が終わり
思わず聴き入ってしまった事に気づいた美羽は少し頬を染めた
青年は変わらずに円を描いた表情で
「某は数々の領地を行き来し旅している者。此処の桜花は某が出会った中で群を抜いた美しさである。某は緑儀(りょくぎ)。そなたの名、教えて下さらぬか?」
「私は由利と申します」
美羽は青年を疑う事もせずに答えていた
翡翠色の貴方との出会い