Complexxx.
「はぁー疲れた。」
「式長かったねー。」
式が終わって体育館の外に出ると近くの女子の話しが聞こえてきた。
『あの人かっこよくなぃ?』
『ホントだ!めっちゃカッコイイ!』
『あれ上村先輩だよ!!』
『噂通りカッコイイ~!』
女の子達の見ている方向を見ると、ひときわ目立つ人が歩いていた。
その女の子達は“上村先輩”を見ながらキャッキャッと話していた。
“上村先輩”…???
聞いたことないけど…
そんなに有名なのかな…?
「ねぇ、彩香。上村先輩って誰?」
「え゛ぇ~!なな、上村先輩知らないの?」
彩香が目を丸くして言った。
「う、うん…」
名前すら聞いたこと無いよ…
「サッカー部のエースで、全国大会でも活躍していろんなチームからスカウトがきてるほどなんだって。しかも、かなりのイケメン!!上村先輩目当てにこの学校くる人もいるらしいよ。」
「へぇー凄いね。」
そんなに凄い人がいたんだ。
私、全然知らなかった…。