Complexxx.



「ふふ。かなえが悪いんだよー。いつも無茶ぶりばかりするんだもん。」


「だよなー。けど、あいつ面白いよな。芸人になれるんじゃね??」


「あはは!!ありえる!」




そんな他愛もない話しをしてたら駅についた。


だけど、まだ電車は来ていないから、ベンチに座って待つことにした。



7月の夜はまだ肌寒い。

油断して薄着できてしまったから、寒くて私は腕をさすっていた。


ピューーー


冷たい風が吹いた。

私は寒くて身震いした。



少し小さくなっていると、後ろから紺の暖かいものが私に被さった。


驚いて後ろを向くと、
半袖姿の菅原くんがいた。


「風邪ひくから…それ着とけって。」

そっぽを向いて私に言った。


「ありがとう。」


私はパーカーに袖を通した。

さっきより全然寒く感じなくなった。



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