冴えない僕とアイドルBOYS!

上手い、上手い、すごい。

いつの間にか僕は口を半開きにし夢中でステージに見入っていた。


桜庭明翔の歌声もさることながら、そこにハモる篠山剛の声がたまらない。

真・アディソンと神村祥二のダンスは息がぴったりだ。

泉聡太郎は、あんなに小さな体でバク転やバク宙を何度もやってみせる。



そして何より、楽しそうな彼らの笑顔。



何なのだろう、彼らのこのオーラは。

某アイドルのカバー曲なのだから、本人たちが歌っているのをテレビで何度か見たことはある。

けれど、本人以上に引き付けられる何かを、彼らは持っている。


そんな気が、した。




体が熱い、心臓が痛いくらい鳴っている。


僕は、知らないうちにCHAMPの虜になっていた。


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