冴えない僕とアイドルBOYS!


どうしてこんなことになってしまったのだろう。




数ヵ月前、まだ大学生だった僕は就職難の波の真っ只中にいた。

どうにかフリーターになってしまうのを避けたくて、必死になって就職先を探していた。


そして見つけた小さな広告―「タナハラ芸能プロダクション」の求人案内。


中肉中背、顔も中の中、覇気がなく頼りない、地味。
それが僕・崎晃一郎の特徴だ。

芸能プロダクションなんか絶対に合わない。
そうわかっているのに、

どうにか職につきたい気持ちと、何より待遇の良さ、好条件に負けてしまった。



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