社長のご指名 *番外編Ⅰ*
包装紙に包まれていたのは、私が密かに欲しがっていたパンプス。




雑誌で見て欲しいと思ってたんだけど、お値段高めで買うのは無理と諦めていた物だった。





「お姉ちゃん……いいの?これ、これ……高いんだよ?」


「値段なんか気にしないで。私も欲しかったから一緒に買ったの。」


「…………っ、ありがとうっ!」


「いいえ。気に入ってくれた?」


「勿論だよ!欲しいと思ってた物だもんっ。絶対履かない!部屋に飾っておくっ。」


「ええー、履いてよ。折角お揃いにしたんだから。」





そう言って、お姉ちゃんは色違いのパンプスを取り出した。





「お姉ちゃんとお揃いだー。履くっ。絶対履くーっ!」


「ふふっ、よかった。」





みんな庭で待ってるだろうからと、階段を降り庭に向かう。





でも………プレゼントって私だけ?




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