波乱な恋
「あの…ユタ先輩、なんでそんな格好してるんですか?」

「そんなに知りたい?」

「はい…」

「ふん、俺はユタじゃない。
 ユタは俺の中でかくれてるんだ」

は?よくわからない

「ユタ先輩じゃない?じゃ誰なんですか?」

「ユタのもう一人だ」

もう一人…?

あたしはよく分からなくて首をかしげた。

「だ―か―ら、簡単にゆうと二重人格ってことだ」

口があいてしまった。

「どうやって、ユタ先輩になるんですか?」

「知らない」

そう言ってどこかに行ってしまった。

その後を女の子がついていく。

あたしはそれは見つめていた。

ゆなが口をひらいた。

「ユタ先輩がもう一人だって…」

「ぅん…」

「明日、ユタ先輩に聞いてみなよ」

ゆなが小さな声で言った。

次の日の朝練にユタ先輩を呼んだ。

普通の先輩の姿…

「なに?」

聞くのがとても言いずらい。

「あの…」
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