愛恋(アイレン)〜運命の恋〜
考えても考えても、私の心を支配する黒い渦。
そして、混乱する気持ち。




“私は、一体何がしたいの??"
ふと、自分に問いかけてみる。
けれど、何も答えが出ない。



「…えりな?どうした?」




私は、兄の声にハッとした。



「あ…にぃ…」




私は、兄の顔を見つめる。




「さっきからボーッとしやがって…。乗れよ!親父が家で待ってるしよ!」




ぶっきらぼうだけど、優しいにぃ。
迎えを親から頼まれると文句を言うけれど、ちゃんと迎えに来てくれる。
…たまに、『バスで帰れ』と、メールをしてくるが…



「うん」




私は、頷いて乗用車に乗り込む。




iPodのスピーカーから、洋楽が流れている。
私は、洋楽はあまり詳しくない…。
唯一知っているといえば、マイケル・ジャクソン、レディー・ガガぐらいだろうか。




にぃはよく、ダンス用に洋楽を取り入れている。
最近にぃは、ダンスにハマったらしく……家の中にいてもダンスの振りをするぐらい、ダンスが大好きなんだ。




「なぁ…えりな?」


運転しつつ、私に声をかけるにぃ。




「ん…?なに??」




私は、不思議そうに言う。




「母ちゃんとは…仲直りできたか?」
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