愛恋(アイレン)〜運命の恋〜
考えても、全く出てこない答え。
そして、止まらない手の震え。




この手の震えは、毎日ではない。
突然やって来る突発性だった。




なかなか止まらない手の震えをなんとか抑えつつ、後の仕事は何もなく進んだ。



だけど、手の震えは男性のお客さんに対してのみで、女性のお客さんには、全く反応しなかった。




この私の異変を見た店長は、なるべく男性のお客さんを、サブレジに回すよう手配してくれた。




なんか…店長と青野さんに迷惑かけてばかりだな。




私、きっと…
“もうレジは打てない"
という…嫌な方向を考えている。




そして、バイトをクビにされるかもしれない…恐怖。



いろんな意味で、私は絶望の淵に立たされていた。




こんなことになったのも…全部、全部アイツのせいだ!!




どうして、平気で人が傷つくようなことをするの!?
どうして…?
どうしてなの!?




もう…嫌だ!!
関わりたくない!!!




私は、再び溢れそうな涙を堪え、バイト先の天井を見上げる。




このとき、ふと母さんの言葉が過った。




―あなたまた、彼に振り回されたいの!?―




もしかしたら、母さんは…
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