愛恋(ｱｲﾚﾝ)〜運命の恋〜

Ｂ医療専門学校も､車で通える距離だけれど…学費が高いから断念した｡




車に乗り込み､Ｔ専門学校を目指す｡




車が発進して数分後､携帯電話が震えた｡




“マサヨか､サツキか……それともユウスケなのか"



ユウスケに､恐怖心を植え付けられた私には､メールにさえ怯えるようになっていたんだ…｡




今まで､返信できなかったこともあるけれど､怯えなかったはず……｡
なのに､今は怯えてしまっている｡




｢いいの､えりな?あなたが運転しているわけではないんだから…メール､確認してもいいのよ?｣


母さんは､運転しながら言う｡




｢…いい｡後で見る｣




私は､少し俯いて言う｡




｢…わかったわ｣


母さんは､その後何も言ってこなかった｡




あれから…どれぐらい車に乗っていたんだろう??
もう､Ｔ専門学校に到着していた｡




今日行われる体験入学は､実際に各学科の授業を体験するだけじゃなく､学費が免除される試験の説明もあった｡




私が､この学校に決めた理由が…ある程度わかってくれたと思う｡




校舎の中に入って､受付を済ませる｡
何回も行っているから､母さんは留守番｡