愛恋(アイレン)〜運命の恋〜
サツキのメールは、とても可愛らしい。
絵文字やデコメが多いんだ。




私はなぜか、返信することさえ恐怖になっていた。




ユウスケに植え付けられたものが、再び邪魔をする。
これが無かったら……どれだけ救われるんだろう??




私はそう考えつつ、サツキにメールを送る。




【本当に久しぶりだね♪今ね…専門学校の体験入学中なの(≧▽≦)】




私は、そうサツキにメールを送った。




だけど、突発性の手の震えが出始めて、これ以上メールが打てなくなった。




“どうして…どうしてこんな目に遭わなきゃならないの??……どうして?どうして!?"




まるで私は、深く深く存在する黒い沼に、両足が埋まってしまった状態のようだ…。
もがいてももがいても、黒い沼は足を解放してくれない。




この黒い沼が消えない限り、私は……救われない。




“誰か…私を沼から解放して!お願い!!"




どんなに…どんなに願ったって、沼は解放してくれない。
深さが増したようにも思う…。




絶望の中、試験についての説明が始まってしまった。



頭の中をグルグルと回る、ユウスケのメール。
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