愛恋(アイレン)〜運命の恋〜
「えりな?…学校下に着いたわよ??」


不思議そうな母さん。




「あっ…ごめん」




私は、慌てて車を降りる。




「今日は…バイトがないのよね??」


母さんは、小首を傾げる。




「うんっ!」




私は頷いた。




「わかったわ。帰るときは気を付けてね!」


笑顔で言う母さん。




私はまた頷き、母さんを見送った。




気持ちを入れ換えて、私は前に進んだ。




私が通う高校は、坂がかなり長い。
そして…校舎も高台にある。




入学した頃は、坂を登るだけで疲れていたのに、3年も通い続けると、不思議となれてしまった…。




“慣れって…怖いな"
私は、ふとそう思う。




と、自転車が近づいてきた。自転車を押していたのは…マサヨだった。




「マサヨー!!」




私は叫んだ。




マサヨは私に気付いて、立ち止まってくれた。




マサヨに近付き、笑顔で声をかける。




「おはよう!マサヨ」




笑顔の私。




「おはよう!」


笑顔で言うマサヨ。




「今日も暑いよね」


マサヨは、空を見上げた。




私も、マサヨにつられて空を見上げる。
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