夏恋
「ねぇ、飛鳥くん運命って信じる?」
部活の帰り道、ふと思い出して隣で歩く飛鳥くんに訊ねてみた。
「え?」
案の定、飛鳥くんはビックリしたようで目を丸めてあたしを見ている。
「あ、いや…今日ね、薫が言ってたの。だから、深い意味はなくて…」
慌てて手振り身ぶり否定するあたしに飛鳥くんはクスクス笑った。
「僕は運命信じるよ。真麻ちゃんと出会ったこともいい意味で運命だと思ってる」
「……え?」
それって期待していいってこと…?
赤くなる顔。
ドキドキなる胸。
今なら、言えるかも。