夏恋
「あ、飛鳥くん」
「ん?」
高鳴る鼓動。
飛鳥くんに聞こえちゃわないか不安になるくらい大きくて、身体の中からドクンドクンと鳴っている。
「あ、あたしもっ飛鳥くんとの運命信じてるよ…!あたし、飛鳥くんが好き」
必死になって伝えた。
カッコ悪くてもいい。
今、伝えないといけない気がしたんだ。
「うん、知ってたよ」
「えっ!?」
しれっと言う飛鳥くんに、口をポカンと開けて脱力。
「あの…飛鳥くん?」
「僕も真麻が好きだから…ずっとずっとずっと前から」
あたしの頬を飛鳥くんの大きな手が包み込んで、吸い込まれそうなほど綺麗な瞳で見つめられる。