夏恋
……………。
「ないないない」
飛鳥くんは、とてつもない爆弾を置いていった。
でも、薫には好都合だったようだ。
「まさかな」
そう言いながらニヤリ。
「お前が俺を好きなんて」
「…げげっ」
ニヤニヤしながら、肩を組んでくる薫。
顔まで近づけてくる薫を押しやりながら、あたしは必死に訴える。
「まだ好きなんて言ってない!」
と。
でも、逆効果。
「まだ?ってことは、これから言うんだな?そうだろ?真麻」
「…ううー」
何て奴だ。
でも、こんな奴が好きなあたしってどうよ?
「ほら、言えよ。真麻」