夏恋





「言わなきゃチューすんぞ」



そう言ってニヤリとする薫にあたしは眉間にシワを寄せた。



「言え!」



顎を掴み、顔を近づけようとする薫にあたしは慌てる。



「わわわわかったから!」


言うわよ、とか言いつつも下を向いて深呼吸。



チラリと薫を見ると、満足そうに笑っているし。



は、恥ずかしすぎる。



だって!今まで兄弟のような幼なじみだったのよ?



すすす、好きなんてっ!



「やっぱ言えない!」





< 39 / 81 >

この作品をシェア

pagetop