夏恋
短くも優しいキス。
薫の香りがあたしを包み込んだ。
「薫…っ」
目には自然と涙が浮かんできた。
「好き…好き…っ」
あたしの言葉に、激しくお互いを確かめ合うようなキスを交わした。
「んんー…っ」
苦しくなって、薫の胸を押し返す。
だけど、上手く力が入らなくって薫は口を放してはくれない。
「…ぷはっ……」
口が離れ、空気を吸い込む。
でも、休む間もなくスルリと薫の手があたしの服の中に滑り込んできた。
「…っ!」
ビックリして仰け反る。
そんなあたしを焦らすように、背中やらお腹やらを優しく擦ってくる薫に赤面した。