夏恋






それが本心。



そして聞きたいこと。



「…別れる理由教えて」



そしたら、ちゃんと諦めるから。



薫が困るようなことはしないから。



「ま………っ!」



開こうとした薫の口を塞ぐ。



自分からキスしたのは、初めてで襟を無理矢理引っ張りしたキスはキスしたっていうよりはぶつかったってほうが正しいくらい。



でも、あたしの精一杯。


薫が泣きそうな顔していらたから。



今にも、消えてしまいそうだったから。



「なんて顔しちゃってんのー?もうっ薫らしくない」


ゆっくりと起き上がる。



下を向いたとき泣いてしまいそうになったけどなかなかった。



だって、泣いてしまったら薫がいなくなってしまいそうだったんだもん。



「理由はいいやっ聞いたら聞いたで悲しくなっちゃうかもだしね〜」



無理に笑って見せる。








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