夏恋






きっと時間が解決してくれるはずだからって言ったあたしに飛鳥くんは笑った。


「えっ?なにかおかしいこと言った?」



「…ううん。違うよ?」



「じゃあ…」



「うん、真麻ちゃんは甘いなって思ってさ」



そう言う飛鳥くんは、意地悪飛鳥くんだった。



少しバカにしたような飛鳥くんにちょっとイラッ。



む か つ く !



子どもだって言われているみたい。



「クスクス…。真麻ちゃんいじけちゃった?」



「なな…っ!」



「でも教えてあげるよ。現実をさ…」



ふっ、と笑う飛鳥くんはやっぱり意地悪でなんだか苦手。



でも、飛鳥くん…あたしは本当に甘かったんだね…。






「俺は薫と付き合ってからもずっと見てたんだよ。これからもたぶんずっと…真麻ちゃんが一番なんだと思う。結婚したって子どもが出来たって………」



切なそうに笑ってあたしを見る飛鳥くんがそう教えてくれた。








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