【BL】Monster
初日から、大和はちょこちょこ訪ねてくるようになった。

何でも、ライがちゃんと抜かりなく誘っておいたようだ。

本当に、良くできた執事だ。…まあ、一言多いのが、キズだが。


しかし。
しかし、だ。

何故、儂の側に寄ってこん?
声をかけようにも、こそこそ〜と逃げる始末。

今日も、来ていたので声をかけたが。

「大和、来てたのか?ゆっくりしていけるのか?」

「え………。」

パタパタパタ…。
………逃げた。

儂の中で、プチっと何かが切れるような音がした。

「や〜ま〜とぉ〜」

まさに韋駄天走り。
クフフフ、と目だけが笑ってない状態で追い掛ける。

「ギャーッ!!」

そんな形相が、怖いのかどうか。
大和は、ますます逃げる。こちらも意地になり、更に追い掛ける。



そんな様子に、ライ一言。

「廊下は走ってはいけませんよ。」



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