イジワル王子に恋をして!?
瑞希が不振そうにあたしの顔を見ながら言った。
「瑞希もカワイイなーって」
「なに言ってんのよ!」
「だってホントのことだもん」
「あんまりからかわないでよ」
「いつものお返しー」
2人の笑い声が部屋に響いた。
その日の夜、あたしは遥斗に電話した。
『めずらしいな、優から電話なんて』
いつも誘うのは遥斗からだったし、あたしから誘うときもメールだった。
遥斗に電話をするのはもしかしたら初めてかもしれない。