恋花~桜~
「ボランティア部に入らない?」

《…はぁっ?》

「ボランティア部?」

「そっ!!ボランティア部。私ねボランティア部なの。ねぇ、私と一緒に入らない?」

びっくりした…まさか保科さんが、俺を自分の部活に勧誘するだなんて…

《もしかしてこれって…俺に気があるってことなのかな…》

無駄だと思われていた妄想が、次第に大きくなるのを感じずにはいられなかった。

ところが…

「実はね…うちの部活、部員がすごく少なくてね。誰か入りそうな人いないかなぁって思ってたのね。そしたら高田君が部活辞めたみたいだったから、声かけてみようって思ってたんだ」

《なぬ!?部員集めだとぉ!?》

「そうか、あはは…」

俺は力なく笑った。

《だよね~だよね~そうだよね~ただの部員集めだよね~》

じゃなきゃこんな可愛い子が俺なんかを誘うわけがない。なんか妙に納得したら、とたんに緊張もほぐれてきた。

「どうかな?」


「誘ってくれるのは嬉しいけど…正直ボランティアには全く興味ないよ。ごめんね」

美少女からの断るのは惜しいが、ボランティアなんか全く興味がなかった。

でも…





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