恋花~桜~
すると…
廊下で小声で話す俺らに、トイレの方から戻ってきた保科さんが声をかけてきた。
「どうしたの?二人でひそひそ話してて~」
ニコニコしながら、保科さんは近づいてきた。
「いや…その…あの…」
どう答えていいかわからなくて、俺がしどろもどろになっていると、
「何も言わないってことは・・・」
怪しむ保科さんに対し、小野が口を開いた。
「いやぁ、ちょっとさ・・・」
さすがの小野も、言葉に詰まっていた。すると、保科さんは思いもよらぬことを言い出した。
「前からあやしいアヤシイとは思ってたんだけど・・・」
《前からアヤシイって!?》
ちょっと間があった。俺は固唾を呑んで保科さんの一言を待った。
「やっぱり二人はできてるのね!」
「はぁ!」
俺と小野は、声もリアクションもそろってしまった。 俺らはたしかに仲良いけど、まさかそんな風に保科さんが思ってたとはな・・・
「違うよ~!そんなわけないじゃないか!俺は女の子が好きな健康男児だよ」
俺はきっぱりと否定した。保科さんにホモ扱いされるのはゴメンだ。
負けじと小野は、俺に対して最大の武器を放った。
「俺だってそうだよ。高田とは違ってちゃんと彼女だっているんだから」
うぐ…
でもそんなことで怯む俺じゃない。
「なんだよそれ!年下の彼女が怖くて言いなりになってるくせに・・・」
「うぐ…」
小野は中学の頃から一つ年下の彼女に頭が上がらなかった。見た目はかわいいんだけど、なんか怖いんだよな…
俺の勝利かと思ったが、保科さんが
「それはきっと小野君が優しいからじゃないの?」
え?保科さん、小野に味方するのかよ!
「そうそう!男は優しさが一番なんだよ!」
保科さんに援護射撃をもらった小野は息を吹きかえした。
気がつくと、いつの間にか身体の震えが止まっていた。
保科さんに救われたような気がしたんだ。
廊下で小声で話す俺らに、トイレの方から戻ってきた保科さんが声をかけてきた。
「どうしたの?二人でひそひそ話してて~」
ニコニコしながら、保科さんは近づいてきた。
「いや…その…あの…」
どう答えていいかわからなくて、俺がしどろもどろになっていると、
「何も言わないってことは・・・」
怪しむ保科さんに対し、小野が口を開いた。
「いやぁ、ちょっとさ・・・」
さすがの小野も、言葉に詰まっていた。すると、保科さんは思いもよらぬことを言い出した。
「前からあやしいアヤシイとは思ってたんだけど・・・」
《前からアヤシイって!?》
ちょっと間があった。俺は固唾を呑んで保科さんの一言を待った。
「やっぱり二人はできてるのね!」
「はぁ!」
俺と小野は、声もリアクションもそろってしまった。 俺らはたしかに仲良いけど、まさかそんな風に保科さんが思ってたとはな・・・
「違うよ~!そんなわけないじゃないか!俺は女の子が好きな健康男児だよ」
俺はきっぱりと否定した。保科さんにホモ扱いされるのはゴメンだ。
負けじと小野は、俺に対して最大の武器を放った。
「俺だってそうだよ。高田とは違ってちゃんと彼女だっているんだから」
うぐ…
でもそんなことで怯む俺じゃない。
「なんだよそれ!年下の彼女が怖くて言いなりになってるくせに・・・」
「うぐ…」
小野は中学の頃から一つ年下の彼女に頭が上がらなかった。見た目はかわいいんだけど、なんか怖いんだよな…
俺の勝利かと思ったが、保科さんが
「それはきっと小野君が優しいからじゃないの?」
え?保科さん、小野に味方するのかよ!
「そうそう!男は優しさが一番なんだよ!」
保科さんに援護射撃をもらった小野は息を吹きかえした。
気がつくと、いつの間にか身体の震えが止まっていた。
保科さんに救われたような気がしたんだ。