涙のしずく
〜卒業式の前日〜

その日はやけに激しく雨が降った…


「卒業式の前日、卒業式の練習をするから、学校に来てくれないか?」担任から電話がきた…

行きたくなかったが、仕方なく学校に行った…


そこでも、私の居場所などあるはずも無く、1人ポツンと椅子に座り練習混ざった…

その日も影口は激しく、辛く私にあたっていた…

\ヒソヒソ/ \ヒソヒソ/

その声は先生が注意するまで静まることがなかった…
静かに、この時間が終わるのを目を瞑りじっと待った…

「早く… 早く… 早く終わってよ…」と強く願い続けた…



卒業式の練習が終わると私は、全力疾走して家に帰った。

家に帰ると、自分の部屋にこもり、お母さんとお姉ちゃんにばれないよう声を殺して泣いた。


〜次の日〜

「今日は卒業式だ、小学校最後の日ぐらいは、笑顔で過ごしたい…」と思っていたけど、そんな1日を過ごせるはずもなくいつもと変わらない1日を過ごそうとしていた…



でも何故か卒業式(その日)は、みんな凄く優しくしてく接してくれた。

その1日が…
とても暖かくて
とても嬉しくて…
とても幸せで…

普通に友達に恵まれた仔は、こんなの凄く普通な事なのに…


何故だかとても幸せな気持ちになった…



でも…

本当は、先生に「最後の日ぐらいは優しくしてやりなさい」と言われたから、みんな優かったんだ…そう思った。


長い…
長い…
格闘の日々が終わるはずだった…

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