ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜
「あぁ、酔ってた。

今となっては思い出すのも
おぞましいが……まぁ、
そんときはオレも酔いで
ハイになってたからな。

ノリで、貢にイロイロ
突っ込んでみたワケだ♪」


「は、はぁ……」


さすが爽介さん。強いわ。


「で、そんときに聞いたんだよ。

なんでお前はパティシエに
なったんだ? って」



「え――――!?」




瞬間的にドキッとした。



『なんで、パティシエに
なったのか』。



それは、あたしもこの数年
ずっと胸に抱えてた疑問。



そう――今だに貢にぃに、
ちゃんとそれを聞いた
ことがないんだ。
< 211 / 323 >

この作品をシェア

pagetop