ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜
腕時計の針は、10時を
指そうとしてた。


予定より30分以上の遅刻。



あたしはあがる呼吸を
懸命に抑えて、さらに走る
スピードを速める。




目指す場所は、もうすぐ傍。


ホラ、今やっと視界にも
入ってきた。




ブラインドがおろされた
ガラス窓。


照明も消えて、完全に
営業が終わった感じの店内。



「どぉ……しよっ……。

もぉ誰も、いないのかな……!」
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