ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜
あたしの持ってきた
ケーキは、食後に用意する
つもりで、厨房にある
冷蔵庫に入れてあったんだ。





「ふぅ。

もう、覚悟決めるっきゃ
ないかぁ……!」



遠ざかる貢にぃの背中を
見つめながら、自分に言い
聞かせるように小さくつぶやく。



そう――いつまでも緊張
してる場合じゃないぞ、美紅!


ケーキに込めた気持ちを、
思い出せ――!!





……ひとり静かに、改めて
決意を固めるあたしのもとへ。


ケーキの入った箱と食器を
持った貢にぃが、戻ってきた。
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