ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜
「――キスでもされるかと思った
か?」



「―――――!!」



………イジワル。


あの状況じゃ、フツーはそう
思うでしょ!!



「もぉっ。

貢にぃなんか知らな―――」




『知らない!』って叫びながら、
バッて顔をあげたつもりだった
のに。



次の瞬間――あたしの頭は、
もう1回、真っ白になってた。




頬に触れるひんやりした手。


ふさがれた視界。



そして―――

唇に、暖かな感触――……。






まぶたを閉じることもできない
まま、固まってるあたし。



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