水泡玉~初恋~
「俺の名前知ってる?」
「正悟 だよ。石川正悟」
っとなんだか不思議な自己紹介から
すべてが始まった。
毎年夏、何かの大会の練習でこのプールに来ている
人達の中に あの人がいた
自己練習をしに プールに行ったときに偶然出逢った。
「ねぇ、水中にもぐって」
いわれるがまま水中に潜って視点を変えた
その時
水面に進んでいくアクアリングが
私の前を通過した
一瞬何がおきたのか、分からなかった
水面に戻ってから
「な?きれいだっただろ?」
っと聞かれたときに 実感した
「うん、すごく綺麗だった」
そう言った私を見て あの人は笑顔になったんだ
私の大好きな あの笑顔に
最初は よく話しかけてくるウザイ人だなんて思ってた
だけど、あの日からすべてが変わったの