水泡玉~初恋~
「あぁ、今はまだ問題ないけど
どんどんタイムが上がっていって
全国レベルにいくまでだと…」
全国?
そんなこと考えてなかった
ただ、水泳が好きで泳ぐことが楽しみだった
何回か表彰してもらったりした
もちろん嬉しかったけど
それ以上に泳ぐことが楽しかったから
あまり気にしてなかった
「全国なんて…私、無理ですよ」
と冗談でしょ?
と言うように先生に言った
「いや、そうでもないんだ」
…っ
まさか…ね?
嬉しいけど、なんか少し怖い
「そうなんですか」
とあやふやな返事になってしまった