男子な乙女
「…もしかして…自分が誰のことが好きか分かってないんじゃ…」

と真琴が言った。

うん、分かんねえよ…。


「うん♪てへっ。」


俺はわざとふざけた調子で言った。

《『てへっ』じゃねーよ!!》って顔をしている真琴。

こいつ顔に出やすいよなー。


ま、そこもいいんだけど。



…ん?

待て待て待て!!

何考えてんだ、自分!

まるで俺が…真琴のこと…好き…みたいじゃねえか…。
< 65 / 85 >

この作品をシェア

pagetop