或いはこんなスクールライフ
小高い丘を登り、ようやく天空宮学園の校門が見えてくる。

休日だというのに、生徒達の声が賑やかに響いていた。

授業こそしていないけれど、部活で学校に来ている生徒達はたくさんいるのだ。

あそこでランニングしているのは侍部。

戦闘系クラブ練習場の隅で的を射抜いているのは狩人部の生徒達。

白魔法部が、緊急時の蘇生訓練をしている姿も見える。

どこのクラブも活動が活発だ。

天空宮学園の生徒達は、身につけたスキルを活用し、卒業後は各方面のエリートとして活躍する事が多い。

それも皆、こうした日々の努力の賜物なのだろう。

私も学生の時は騎士部に所属して、女だてらに大剣を振り回していたっけ。

ほんの少し前の事なのに、随分懐かしい話に思えてくる。

ガルル君も先程までの緊張した面持ちは少し薄れ、各クラブの活動を物珍しそうに眺めていた。

< 103 / 186 >

この作品をシェア

pagetop