或いはこんなスクールライフ
品定めするように、長い首を動かして、地面に這い蹲る生徒や教師の姿を眺めるリントヴルム。

どいつから食ってやろうか。

そんな事を考えているのかもしれない。

黒目のない無機質な眼が、脅えて動けなくなった白魔法部の女子生徒に向けられる。

「ひっ…ひぃいぃっ…!」

鶏が首を絞められたような声を上げて、歯をガチガチと鳴らす女子生徒。

蛇に睨まれた蛙だ。

失禁しかねないほどの怯えを見せ、女子生徒は何とか後ずさろうと足を必死に動かすものの、その足は持ち主に逆らって思うように動かない。

ズシンと。

リントヴルムが一歩前に踏み出す。

その瞬間!

「がぁああぁああぁぁっ!」

リントヴルムの咆哮に負けない雄叫びを上げて。

ガルル君が、単身巨大な翼竜に挑みかかった!

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