或いはこんなスクールライフ
両手の鋭い爪を剥き出しにして、体格差のあるリントヴルムに怯む事なく立ち向かっていくガルル君。

空を裂くような爪での一撃!

普通、竜種の鱗と言えば刃をも通さない強固さで知られている。

鎧や甲冑の材料として使用されるほど、竜の鱗は高い防御力を持っているのだ。

そんな竜種、リントヴルムの鱗が、ガルル君の爪による斬撃で引き裂かれる!

ブシュッ!

噴き出す体液。

痛みが走ったのか、リントヴルムが雄叫びとはまた違った声を上げた。

ガルル君は宙でクルリと一回転した後、四つん這いで石畳に着地し、前傾姿勢でリントヴルムと対峙する。

その体はリントヴルムより遥かに小さいが、巨大な竜種にも臆する事なく、ガルル君は臨戦態勢をとる。

グルルルル…と喉を鳴らしながら、地響きを立ててガルル君に向き直るリントヴルム。

その体勢が整うよりも先に、ガルル君は第二撃に転じた!

リントヴルムの喉元辺りに飛び掛かり、牙を突き立てる!

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