或いはこんなスクールライフ

誰ともなく。

「サユミちゃん、その子誰？」

質問が投げ掛けられる。

私は教室中の生徒達にサッと視線を走らせた後、説明を始めた。

「まずは…この分だともう皆聞いているみたいだけど。入院された担任の先生に代わり、今日から臨時の担任としてこの2‐Fを受け持つ事になりました、サユミ・パスティーユです。短い間だと思いますけど、皆仲良くやっていきましょうね」

月並みな挨拶を済ませると。

「よろしくサユミちゃん！」

「ビバ！美人教師！」

「これで毎日目の保養ができる！」

「短い間と言わずずっと担任してくれ～！」

必要以上の拍手喝采。

一部の生徒にいたってはスタンディングオベーション。

…私ってば、教師の威厳ゼロ…。